Inter BEE 2014レポート〜アイ・ディ・ケイは、光ファイバーケーブルの端末加工デモを披露


 アイ・ディ・ケイは、デジタル化から4K、さらに8Kへと高解像度化が進む映像機器市場に向け、短時間で加工ができて折れにくい、米Cleerline(クリアライン)製のノンストリップ光ファイバーケーブルの販売を11月13日より開始した。

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 本製品は、専用加工キットの使用によって短時間で光ファイバーの端末加工が可能となっており、Inter BEE 2014のアイ・ディ・ケイ ブースでは、この端末加工のデモンストレーションが注目を集めていた。

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アイ・ディ・ケイ ブース(Iner BEE 2014)。2015年3月に発売予定のデジタルマルチスイッチャーや4K HDMI光ファイバーケーブル延長器、発売中のデジタルビデオアナライザーGF-100などもブース前面に展示してアピール

扱いやすく端末加工も容易なCleerlineノンストリップ光ファイバー

 Cleerlineは、アメリカ・モンタナ州に本社を置き、光ファイバーケーブル・パーツ・加工キットを、システムインテグレーターや施工業者へ販売しているメーカー。

 同社のノンストリップファイバー(Cleerline NSF)と呼ばれている光ファイバーは、コアを包むクラッドが特許技術のハイブリッド構造になっていて、一般的な光ファイバーケーブルよりも曲げに強く、高い強度を実現。さらにクラッド外側の保護膜を特殊コーティングすることで、このコーティングが爪で剥離可能となっている。これによって、接着剤や研磨工程が不要になり、特別な技術がなくともツイストペアケーブルのように簡単に端末加工ができる。

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Cleerlineノンストリップ光ファイバーの構造図。クラッド外側の保護膜を特殊コーティングすることで、簡単な端末加工を実現

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Cleerlineのノンストリップ光ファイバーはハイブリッド構造のクラッドを採用することによって折れにくく扱いが容易になっている

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ケーブルの被覆を切除後、クラッド外側の特殊コーティング保護膜を爪で剥離。この後、専用の光ファーバーカッターで28mmにカット、切り口をアルコールでクリーニングし、コネクターパーツを取り付ければ、端末加工が完了する

 端末加工後の光ファイバーケーブルの損失率は、マルチモードで0.3db以内、シングルモードで0.5db以内となっており、アイ・ディ・ケイ製の光ファイバーケーブルと同等の伝送損失範囲内である。安心して現場で加工でき、しかも短時間で可能なので、作業効率の向上や施工コストの削減に大きく寄与できる。

 アイ・ディ・ケイでは、Cleerline NSFケーブル(マルチモード、シングルモード)のほか、Cleerline NSFケーブル用コネクター(マルチモード、シングルモード)、Cleerline NSFケーブル加工キットを取り扱う。

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Cleerline NSFケーブル用コネクター。コネクターパーツは10個パックでケーブルとは別売となる

 加工キットは、光ファイバーケーブルの被覆を切除・切断するためのストリッパー、ケブラーカット用ハサミ、光ファイバーケーブルのコア部を精密にカットする光ファイバーカッター、導通確認をするためのレーザー導通テスター、計4ツールがキャリングバックに収められている。

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Cleerline NSFケーブル加工キット。左からケブラーカット用ハサミ、ストリッパー、レーザー導通テスター、光ファイバーカッター

 Inter BEE 2014のアイ・ディ・ケイ ブースでは、そのほかにも光ファイバーソリューションを展示。Thinklogical製の4K対応KVM光ファイバー延長器のほか、アイ・ディ・ケイの光伝送/スイッチ/KVM伝送のソリューションが紹介された。

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Thinklogical製の4K対応KVM光ファイバー延長器。シングルモードで最大40kmの延長が可能。2系統の同期伝送にも対応する

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アイ・ディ・ケイの光伝送/スイッチソリューション。デジタルマトリックススイッチャーFDX-32によるHDMI光伝送を披露

問い合わせ先:アイ・ディ・ケイ TEL 046-200-0764
URLhttp://www.idk.co.jp/products/cleerline/


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