Avidが、4K対応のMedia Composer最新バージョンをリリース


 Avidは、2014年12月22日、Media Composer|Softwareの最新バージョン8.3をリリースした。この最新バージョンでは、Avid Resolution Independence(レゾリューション インディペンデンス)アーキテクチャーを採用し、その中核となる新しいメディアコーデックAvid DNxHRを搭載。効率的な4K編集を可能としている。

Media Composer|Software Ver.8.3

Avid Media Composer|Software Ver.8.3のGUI。従来からのデザインとまったく変更はない。安心して使用することができる

 Ver.8.3では、Ultra HDを初め、4K/2Kのプロジェクトを作成し、高解像度でのネイティブ編集が可能となっている。4Kや2Kに関しては下記のように細かなプリセットも用意され、フレームレートも、23.976P、24p、25p、29.97p、30p、47.952p、48p、50p、59.94p、60pから選択できる。

Media Composer|Software Ver.8.3

Ver.8.3では、Ultra HDを初め、2Kや4Kのプロジェクトを作成可能となった

■4Kのプリセット
・4K Academy(3656×2664)
・4K Flat(3996×2160)
・4K Full(4096×2160)
・4K Scope(4096×1716)

■2Kのプリセット
・2K(2048×1152)
・2K Academy(2048×1536)
・2K Flat(1998×1080)
・2K Full(2048×1080)
・2K Scope(2048×858)

 対応しているファイルのフォーマットも多彩で、ARRI、ソニー、パナソニック、キヤノン、RED Digital Cinemaなどの各社ファイルに、AMA(Avid Media Access)でリンクし、ネイティブに扱うことが可能。
・対応AMAプラグイン(対応ファイルフォーマット)

 PCマシーンのパワー不足を感じる場合は、新しいプロキシタイムライン機能を使用することで、タイムライン再生のパフォーマンスを稼ぐこともできる。

Media Composer|Software Ver.8.3

AMAでメディアファイルにリンクしてネイティブ編集を行っているとき、プロキシタイムライン機能でプロキシファイルを作成することにより、タイムライン再生のパフォーマンスを向上できる


・Media Composer|Softwareシステム要件
・最適なパフォーマンスのための推奨システム

Avid DNxHRコーデックへのエンコーディングによる効率的な4K編集

 最新バージョン8.3では、4Kなどの高解像度映像ファイルを新しく搭載されたAvid DNxHRコーデックに変換することができる。このDNxHRは、これまでのDNxHDのアルゴリズムをベースとして、レゾリューション インディペンデンスのアーキテクチャーに基づいて開発されており、SD、HD、4Kだけでなく、8Kや16K、それ以上の多彩な解像度にも対応可能となっている。

Media Composer|Software Ver.8.3

レゾリューション インディペンデンスアーキテクチャーを採用したことによって、SD、HD、4Kだけでなく、8Kや16K、それ以上の多彩な解像度にも対応できる

 またDNxHRには、DNxHR 444、DNxHR HQX(約1/5圧縮)、DNxHR HQ(約1/4圧縮)、DNxHR SQ(約1/7圧縮)、DNxHR LB(約1/20圧縮)の5つのレベルが用意されており、用途に合わせて選択することが可能だ。

Media Composer|Software Ver.8.3

Inter BEE 2014のAvidブースで、Media Composerのデモンストレーション時に紹介されたDNxHRコーデックの詳細

 Inter BEE 2014のデモンストレーションでは、REDのオリジナルファイルとDNxHR LBのファイルを比較表示し、かなり帯域を絞りながらも画質のクォリティを維持していることをアピール。さらに、メモリー16Gバイト程度のPCマシーンで、4K60pの4レイヤーをリアルタイムに再生させ、これまでHD編集で使用してきた環境そのままでも、充分に快適な4K編集が可能なことを示していた。

 もちろん、外部4Kモニターにプレビュー映像を出力するためには、別途I/Oディバイスが必要となるわけだが、それでもかなり4K編集の敷居が低くなることは間違いない。
・対応サードパーティ製ハードウェア

 Avid Japan Video Blogでは、チュートリアルビデオシリーズ「Media Composerで4K編集マスター」がスタートしており、現在は、プロジェクトの作成方法やDNxHDコーデックへのトランスコードなどを解説している第1回が公開されている。今後も、数回にわたってアップされる予定である。

発売:2014年12月22日
価格http://www.avid.com/JP/products/Media-Composer#licensing
・Media Composer|Software サブスクリプション年単位:¥6万4200(税別)〜
・Media Composer|Software 永続ライセンス:¥13万9000(税別)〜
・Media Composer|Software フローティングライセンス:販売代理店に問い合わせ

 Media Composer|Softwareの価格は、サブスクリプション(月契約/年契約)、永続ライセンス、フローティングライセンス(大規模施設向け複数パッケージ)の3種類が上記のように設定されている。
 永続ライセンスでは1年間のサポート契約が含まれており、1年間のサポートとソフトウェアアップグレードをが提供される(2年目以降のアップグレードおよびサポートは、別途¥3万(税別)にて購入)。
 サブスクリプションライセンスは、ライセンス有効期間の間、サポートおよびアップグレードが提供される。

URLhttp://www.avid.com/US/products/Media-Composer#features

Media Composer|Software 30日間トライアル ダウンロードURLhttp://apps.avid.com/media-composer-trial/JP/


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