ローランドが、 マルチフォーマットの2MEビデオスイッチャーV-1200HDを発表〜4K映像のスイッチングにも対応


 ローランドは、4月9日、マルチフォーマットの2MEビデオスイッチャーV-1200HDを発表した。

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 同スイッチャーは、専用コントローラー(V-1200HDR)が別売りのセパレートタイプながら、本体はコンパクト(外形寸法:幅430×高さ132.5×奥行357mm 、質量:9.0kg)に設計されており、スタジオやホール設備だけでなく、ライブプロダクションやイベントなど、フィールドにも容易に持ち出すことが可能。本体のコントロールは、無償ダウンロードの専用PCアプリ(V-1200HD RCS)でも行うことができる。

 またV-1200HDは、オプションカードの利用による入出力の拡張ができるほか、リモートカメラ制御機能や4Kスイッチングモードを搭載しており、さまざまな映像制作の用途に対応可能となっている。

 発売は2015年夏の予定となっており、価格は本体のV-1200HD、専用コントローラーのV-1200HDRともに、いまのところ未定。

最大16入力/14出力の構成が可能〜3入力/1出力の4Kスイッチングにも対応

 V-1200HDは、標準でSDI入力が10系統、HDMI入力が4系統を搭載。出力は8系統の映像を、6つのSDI出力と2つのHDMI出力に自由に割り当てできる。また、拡張スロットが2基装備されており、オプションカードのXIシリーズを追加することで、最大で16入力/14出力の構成も可能。

V-1200HDのフロントパネル。本体の外形寸法は幅430×高さ132.5×奥行357mm 、質量が9.0kg

V-1200HDのフロントパネル。本体の外形寸法は幅430×高さ132.5×奥行357mm 、質量が9.0kg

V-1200HDのリアパネル。豊富な入出力を装備し、拡張スロットも2基搭載。デュアル電源にも対応している

V-1200HDのリアパネル。豊富な入出力を装備し、拡張スロットも2基搭載。デュアル電源にも対応している

 SDIの入出力4系統を1つにまとめることで、4K/60pのスイッチングも可能となっており、SDI入力をオプションカードで拡張すれば、最大で3入力/1出力の4Kスイッチングを実現できる。

 V-1200HDには、16chの音声ミキサーも内蔵されている。本体のSDI、HDMI、アナログ音声入力のほか、拡張スロットにXIシリーズを加えることで、最大で92系統の音声を自由に入力と出力の接続ができる。内蔵ミキサーにはディレーエフェクトも装備しており、別途音声ミキサーを用意することなく、音声処理が可能である。

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 XIシリーズは、これまでローランドのデジタル音声伝送規格REACを初め、Dante、MADI、WAVES SOUDNGRIDといったデジタル音声規格の拡張に対応する4モデルのカードが用意されていたが、V-1200HDの発売に合わせて、新規にSDIやDVI-I、SFP(Small Form Factor Pluggable)といった映像の拡張に対応する3モデルが追加されることになり、下記の計7モデルがラインナップされている。

・SDI拡張インターフェース「XI-SDI」
・DVI拡張インターフェース「XI-DVI」
・SFP拡張インターフェース「XI-SFP」
・REAC拡張インターフェース「XI-REAC」
・MADI拡張インターフェース「XI-MADI」
・DANTE拡張インターフェース「XI-DANTE」
・SOUNDGRID拡張インターフェース「XI-WSD」

XIシリーズSDI拡張インターフェース「XI-SDI」

XIシリーズSDI拡張インターフェース「XI-SDI」

XIシリーズDVI拡張インターフェース「XI-DVI」

XIシリーズDVI拡張インターフェース「XI-DVI」

XIシリーズSFP拡張インターフェース「XI-SFP」

XIシリーズSFP拡張インターフェース「XI-SFP」

4:2:2/4:4:4ハイブリッドエンジン搭載し、多彩な演出を実現

 最大で6系統の映像を合成可能な4:2:2処理のプロセッサー(2M/E対応)を搭載。これらの入出力は用途に応じたモードを使用することで、子画面や文字などを複数合成した出力画面を切り替えるといった映像演出を行うことができる。

 さらにV-1200HDは、4:4:4処理のプロセッサーも搭載して “ハイブリッドエンジン” となっており、これら2種の映像プロセッサーを組み合わせて、収録用に4:2:2処理のPGM出力を行いながら、現場での映像送出を4:4:4処理で行うといったことが、1台のV-1200HDで実現できる。

別売りの専用コントローラーと専用PCアプリで操作

 V-1200HDには、前述のとおり、別売りの専用コントローラーV-1200HDRが用意されている。同コントローラーは、スイッチやTバーに加えて、2つの7型タッチ液晶ディスプレー“デュアルタッチモニター”を搭載しており、合わせて駆使することで、操作性が大幅に向上する。

別売りの専用コントローラーV-1200HDR。HDMI入力も装備し、液晶ディスプレーをソースモニターーとしても使用できる。外形寸法は幅 514×高さ105.3×奥行236.5mm、質量は4.3kg

別売りの専用コントローラーV-1200HDR。HDMI入力も装備し、液晶ディスプレーをソースモニターーとしても使用できる。外形寸法は幅 514×高さ105.3×奥行236.5mm、質量は4.3kg

 V-1200HDRのジョイスティックを使えば、VISCA制御のリモートカメラを直感的に操作できる。V-1200HDでは、最大4台までのリモートカメラの設定を呼び出して、切り替えながら制御することが可能だ。

無償ダウンロードの専用PCアプリV-1200HD RCS

無償ダウンロードの専用PCアプリV-1200HD RCS

また、専用PCアプリV-1200HD RCSを使用すれば、最大でPC×4台によるのコントロールも可能。用途に合わせてコントローラーを選ぶことができる。

問い合わせ先:ローランド お客様相談センター TEL 050-3101-2555

URL
http://www.roland.co.jp/products/v-1200hd/(製品情報)
http://www.roland.co.jp/news/0646/(ニュースリリース)


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