オタク 手塚一佳の自腹レポート〜EOS-1D Cを小規模撮影で使いこなす ・第2回


必須機材編 その2

 

EOS-1DCの少人数撮影を支える筆者の必須機材たち

■一眼レフスタイルを生かす EdelKroneポケットリグ
 EOS-1D Cの一眼レフというスタイルを生かすためには、機動力のあるRIG構成が必須だ。

 そう考えるとEdelKroneポケットリグは、折りたたみ可能で、一眼レフスタイルの時にも邪魔にならずに持ち運びができる。ショルダーストックを伸ばせば、ある程度の手ぶれ防止での撮影も可能だ。4Kそのままでは使えないが、スタビライズ部分を活かせるフルHD切り出しなどの時には十分な効果を発揮するだろう。15mm直径のライトウェイトRIGパイプなので小型な機器しか付けられないが、EOS-1D Cの小型な筐体にはむしろぴったりのRIGといえるだろう。

 なお、EOS-1DCの場合には、カメラ底部とレンズとの距離が高いため、GENUSの調整式ロッドライザーブラケットG-ARRBなど段違いで上にRIGパイプを持ち上げる治具を使う必要がある。

■ARRIミニフォローフォーカスMFF-2とVARAVON SLING FOLLOW FOCUS
 フォーカスがシビアであるゆえに、EOS-1D Cでの4K撮影にはフォローフォーカスは絶対に欲しい。特にフォーカスリングの駆動幅の狭いスチルレンズでは、フォローフォーカスなしでのフォーカス操作は不可能と思った方がいい。

 筆者が使っているのは2種類の正反対の特徴を持ったフォローフォーカスだ。かたや25万円のARRIミニフォローフォーカスMFF-2、そして片や1500円のVARAVON SLING FOLLOW FOCUSだ。

 ARRI MFF-2はプロなら誰もが知っている定番中の定番のフォローフォーカスだ。フォローフォーカスは直接手に触る道具であるため、絶対に安物を買ってはいけないといわれる。その点、ARRI MFF-2ならば誰も文句はいわないだろう。同フォローフォーカスはゴム製のフレックスギアによる押しつけ方式でギアを持たないスチルレンズでもフォローフォーカスできるが、できればジップギアなどのレンズ巻きギアを買ってしっかりと噛み合わせて操作したい。特にレンズの高さからRIGパイプを段違いで使うことの多いEOS-1D Cでは、フレックスリングの場合にはRIGがたわんで押しつけが緩んでフォローが外れることが多々ある。


手塚 一佳

About 手塚 一佳

 1973年3月生まれ。クリエイター集団アイラ・ラボラトリ代表取締役社長。東京農業大学農学部卒、日本大学大学院中退、小沢一郎政治塾8期卒、RYAショアベースヨットマスター、MENSA会員。学生時代からシナリオライター兼CG作家としてゲームやアニメ等でアルバイトを始め、1999年2月に仲間と共に法人化。アニメは育ってきたスタッフに任せ、企画・シナリオの他、映画エフェクトや合成などを主な業務としている。副業で鍛冶作刀修行中!

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