Avid NEXIS 〜 メディア制作向け共有ストレージのネクストジェネレーション | ビデオ α

Avid NEXIS 〜 メディア制作向け共有ストレージのネクストジェネレーション


 Avidのインテリジェントストレージ「NEXIS(ネクシス)」は、同社が手がけている “メディア制作向けにデザインされた共有ストレージシステム” の最新モデルだ。

 2016 NAB Showで発表されたNEXISは、5月30日より出荷が開始されてからワールドワイドでの導入が進んでおり、またIBC2016でも新製品「NEXIS|E5」が発表されるなど、ラインナップの拡充も続いている。


 NEXISは、前モデルISISシリーズの基本的なコンセプト・性能・機能を受け継きながら、さらに拡張性や制御・運用性を高めた “ネクストジェネレーション インテリジェントストレージ” となっており、小規模から中・大規模まで、用途に合わせた柔軟なシステム構築が可能である。

 ラインナップとしては、エンタープライズクラスのストレージエンジン「NEXIS|E2」、「NEXIS|E4」、「NEXIS|E5」と、エントリークラスの「NEXIS|PRO」が用意されている。


 NEXIS|PROについては、昨年発売された「ISIS|1000」とほぼ同性能の製品となっており、帯域幅が300Mバイト/秒から400Mバイト/秒に向上していることが唯一の違いとなる(※ISIS|1000のソフトウェアをVer.6にアップグレードすることで、帯域幅を400Mバイト/秒にできるので、実際の違いはないといえる)。

Media Pack〜NEXISシリーズにおける容量と帯域幅の基本単位

 NEXISのシステム構成を考える際に、まず頭に入れておきたい基本単位となるのが「Media Pack(メディアパック)」である。
 NEXISでは、10個のメディアドライブ(2Tバイトまたは6Tバイト容量のメディア保存用ドライブ)を1つにまとめて「1Media Pack」と呼称しており、この1Media Pack単位で容量やサポートされるバンド幅が決まっている。

 2Tバイトのメディアドライブを採用すれば “2Tバイト×10=20Tバイト” 、6Tバイトを採用すれば “6Tバイト×10=60Tバイト” が1Media Packの容量となり、帯域幅については、1Media Packあたり400Mバイト/秒がサポートされている。
 
 そして、NEXIS|E2は1筐体に1Media Pack、NEXIS|E4は1筐体に2Media Pack、NEXIS|E5は1筐体に8Media Packを収納することができる。

 つまり、NEXIS|E2、NEXIS|E4、NEXIS|E5が、それぞれ1筐体あたりでサポートできる最大容量と帯域幅は、下記となることがわかるだろう。
・NEXIS|E2:最大60Tバイト、400Mバイト/秒(1Media Pack)
・NEXIS|E4:最大120Tバイト、800Mバイト/秒(2Media Pack)
・NEXIS|E5:最大480Tバイト、3.2Gバイト/秒(8Media Pack)


 さらに規模を拡大したい場合には、筐体を追加し、Media Pack単位で拡張していくことができる。もちろん、拡張の上限はあるのだが(詳細は後述)、エンタープライズクラスの3機種は混在して使用することも可能だ。

 ちなみに、NEXIS|PROでは2Tバイトのメディアドライブしか選択することができず、1筐体あたりの最大容量は20Tバイト、帯域幅は前述のとおり400Mバイト/秒となる。NEXIS|PROについても筐体を追加することで拡張は可能であるが(4筐体まで)、エンタープライズクラスの3機種と混在して使用することはできないので注意が必要だ。

Systems Director Appliance〜スケーラビリティと冗長性を拡張

 NEXISシリーズはシステム構築の際、筐体が増えても、それぞれの筐体に収納されているMedia Packをすべて統合して利用できるファイルシステム「NEXIS|FS」によって動作している。
 このファイルシステムによって、システムを停止することなくストレージ構成を変更できるほか、仮想的にワークスペースを設定して、それぞれのワークスペースごとにセキュリティ(メディア保護方式)を設定できる(詳細は後述)など、システムへのアクセス、システムの拡張、カスタマイズ、構成、管理、保護、保全が可能となっている。

 また、NEXIS|E2とNEXIS|E4(およびNEXIS|PRO)には、システムを管理するための「Systems Director(システムディレクター)」が搭載されており、それぞれ単体で運用することができる。
 NEXIS|E5の場合は、このSystems Directorが搭載されておらず、運用するにはオプションのハードウェアとなる「Systems Director Appliance(システムディレクターアプライアンス)」が必要となる。

 そして、このSystems Director Applianceは、NEXIS|E2とNEXIS|E4でも一定以上の規模で運用する場合には必要となってくる(NEXIS|PROには非対応)。


 Systems Director Applianceが必要になる場合をまとめると下記のとおりだ。
・5Media Pack以上を搭載
・NEXIS|E5を含む
・ミラーリングによるメディア保護が必要(年末までに対応予定)

 エンタープライズクラスの3機種は、混在して使用できると前述したが、NEXIS|E5を含んだシステム構築をする場合は、Systems Director Applianceが必須となる。

 システム拡張の上限としては、アクティブクライアント数や対応ファイル数も関わってくる。
 エンタープライズクラスにおいて、搭載Systems DirectorとSystems Director Applianceそれぞれを使用する場合の拡張上限は下記のとおりだ。
 そして、Systems Director Applianceを使用した場合の拡張上限が、NEXISシリーズとしての拡張上限となる。

■搭載Systems Directorを使用(NEXIS|E2およびNEXIS|E4単体あるいは混在)
・4Media Pack(最大容量240Tバイト、合計帯域幅1.6Gバイト/秒)
・最大40のアクティブクライアント
・最大800万ファイル対応

■Systems Director Applianceを使用
・24Media Pack(最大容量1.44Pバイト、合計帯域幅9.6Gバイト/秒)
・最大330のアクティブクライアント
・最大2000万ファイル対応

選択可能なメディア保護方式とコントローラーの冗長化

 NEXISシリーズは、これまでのISISシリーズと同様、AvidのMedia ComposerやPro Toolsだけでなく、AppleのFinal Cut ProやAdobeのPremiere Pro、Grass ValleyのEDIUS Proなど他社製アプリケーションでも利用することが可能である。

 OSについても、MacOS、Windows、Linuxをサポートしており、それぞれ専用のパーティションで区切る必要もなく、1つのワークスペース内で、MacOSで書き込んだものをWindowsで読み込んだり、その逆と、それぞれにクロスプラットフォームして、メディアをやりとりすることができる。

 また、NEXISではワークスペース単位でメディア保護方式を変えることが可能だ。この部分は、ISISシリーズでは不可能だったところである。
 選択できる保護方式は、Single Disk(RAID5相当)、Dual Disk(RAID6相当)、そしてミラーリング&Dual Disk(年末までに対応予定、NEXIS|PROは非対応)の3形式となる。


 そのほか運用面での特徴としては、ストレージコントローラー(ハードウェア)が、NEXIS本体後部のスロットに装着する形式のモジュラーデザインとなっており、なんらかの問題が生じた場合、交換が容易なほか、システムコンフィギュレーションはストレージエンジン(SSD)に保存されているので、交換時の再設定も不要。現場での交換に対応する。

 NEXIS本体後部には、ストレージコントローラー用のスロットが2基装備されており、オプションとして用意されている冗長コントローラー「Redundant Controllers(リダンダンドコントローラー)」を追加することで簡単に2重化が可能だ。
 将来的には、ストレージコントローラーそれぞれにつきEthernetスイッチを二重接続することにより、ネットワーク接続の冗長化にも対応予定となっている。



 NEXISシリーズのエンタープライズクラス3機種は、混在して使用することができ、柔軟なシステム構築と拡張が可能である。

 ただし、ISISシリーズとNEXISシリーズは物理的に混在させて使用することはできない。たとえば、ISISシリーズで構築したシステムにNEXISの筐体を追加して使用することは不可能だ。

 しかし、それぞれのサーバーバージョンをNEXIS6以降に、クライアントソフトウェアもバージョン6以降にすることで、ISISシリーズとNEXISシリーズをネットワークを介して同時に接続することはできる。
 クライアント側からは、それぞれのメディアへ同時にアクセスすることはでき、物理的には別立てにはなっていても、それを意識せずに使用することが可能となっている。

価格
・NEXIS|PRO;¥175万(税別)
・NEXIS|E2(20Tバイト);¥249万(税別)〜
Avidブログhttp://www.avidblogs.com/ja/
メーカー製品(NEXIS)情報URLhttp://www.avid.com/products/avid-nexis
ディーラーリストhttp://connect.avid.com/reseller_locator_JP.html


同カテゴリーの最新記事