殿の知りたい! 探究心フォーカス・第9回:4K撮影に便利な小型モニターと光延長ケーブル


 USTREAMやニコニコ生放送などへの高画質配信を可能にするライブストリーミングユニット「MonsterX Live」からのお付き合いであるエスケイネットの田野さんより、つぎに4Kの小型液晶モニターを製品化するのでアドバイスが欲しいとの要望をいただき、いろいろとご提案したものが、このたび15.6型4K解像度対応の液晶モニター「SK-4KM156」として製品化されました。

小型軽量でバッテリー運用も可能な4K液晶モニター

 SDI入力やHDMIスルー出力はもとより、ピーキングや波形などの表示機能もあえて省くことで戦略的な価格での商品化となり、結果、4Kカメラを接続して撮影時のピント合わせに活用する用途に最適なものになったと思います。

 業務向けの製品ですが家電量販店でも販売予定となっており、店頭予想価格¥16万前後(税込)で3月中旬に発売される予定です(オープンプライス)。記者発表が下記のように行われましたので、ご紹介します。

 これまで、カメラに装着できる小さなモニターで撮影すると、後で大型モニターで確認したときにがっかり…ということがたびたびあり、またピントを確認するための画面拡大機能(フォーカスアシスト機能)を利用すると全体のアングルが分からなくなるというジレンマもありました。

 そこで、4Kカメラのフォーカス合わせに必要最低ラインの15.6型のサイズで、できるだけ低価格でかつ、バッテリー駆動可能なものにしてほしいということを強く要望しました。


■SK-4KM156の主な仕様

・パネル:15.6型ワイド(16:9)国内メーカー製IGZO IPS液晶パネル
・解像度:3840×2160ピクセル
・視野角:176°/176°(上下/左右)
・映像音声入力:HDMI 2.0×1(著作権保護;HDCP 2.2)
・音声出力:スピーカー2.5W×2+3.5mmステレオミニイヤホンジャック
・入力対応解像度
 480/60p、576/50i, 50p
 720/50p, 60p
 1080/25p, 50i, 50p, 60i, 60p
 3840×2160/23.98p, 24p, 25p, 29.97p, 30p, 50p, 59.94p, 60p
・パネルティルト角:前0°、後15°
・電源:DC12V ACアダプター、DC12V 入力(外部バッテリー用)
・消費電力:約10W
・外形寸法:幅378×高さ280×奥行140mm ※スタンド含む
・質量:約1.3kg、約1.0kg(スタンドなし)

■URLhttp://www.sknet-web.co.jp/news_release/160127_4km156.html(メーカー製品情報)

4K60p対応HDMI光ケーブル

 この記者発表会では影の存在となりましたが、ランサーリンクの渡邉さんに最新のHDMI規格であるv2.0に対応したHDMIの4K光延長ケーブル「HDCB-100M4K6G」をもってきていただき、カメラの出力からモニター入力までの伝送に使用しました。

 ケーブルの両端は、ソース側とシンク側に分かれており、5Vの電源(マイクロUSB)が必要となりますが、最大100mまでほとんど劣化、遅延なしで伝送可能です。低価格で取り回しが楽なので現場で大変重宝する優れものです。価格は¥22万6000(税別、税込みは¥24万4080)


■HDCB-100M4K6Gの主な仕様

・ Video Bandwidth:600MHz/6Gbps
・ Supported Resolutions:
 480i〜1080p@24/50/60
 4K2K@24/25/30/50/60
 VGA〜WUXGA
Baud Rate:Up to 19200bps
Power Supply:250mA 5V/1A DC(US/EU standards、CE/FCC/UL certified) 

■URLhttp://lancerlink.shop24.makeshop.jp/shopdetail/000000000147/(メーカー製品情報)


渡邊聡

About 渡邊聡

1960年5月8日生まれ。東放学園専門学校放送広告科卒。スチール、ムービー、テレビの撮影現場を渡り歩き、たどりついた先のポストプロダクションでマネージャーを務めるが、無駄な作業の多さに嫌気がさし、ノンリニアオンリーのポストプロダクションを新たに立ち上げ、エバンジェリストとして活躍する。現在は、マルチカムラボラトリーの殿としてiPhone TONOアダプターなどの開発を手掛ける。映画テレビ技術誌でもトライアルレポートを連載中。NPS会員。

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