Blackmagic Camera 1.8アップデート発表


 Blackmagic Designは、2014年6月25日、同社のBlackmagic Cameraに最新機能を追加するBlackmagic Camera 1.8ソフトウェアアップデートのリリースを発表した。これにより、すべてのBlackmagic Cameraユーザーは、同社のウェブサイトのサポートページからBlackmagic Camera 1.8アップデートを無償でダウンロードすることができる。

 今回発表されたBlackmagic Camera 1.8ソフトウェアアップデートでは、すべてのBlackmagic Camera用にまったく新しいコードベースが使用され、カメラの各種性能が向上するとともに、NABで新しく発表されたURSAカメラと同様のユーザーインターフェースも採用されている。

 今回リリースされたBlackmagic Camera 1.8では、Blackmagic Production Camera 4Kモデルに圧縮RAW DNGのサポートが追加されている。これによりリアルタイムでのRAW収録が可能になり、センサーの全データがキャプチャーできるため、ポストプロダクションでの作業やカラーグレーディングの際に、より広いレンジと高い画質が得られる。同日にダウンロードが開始されたDaVinci Resolve 11は、RAWグレーディング/レンダリングをフルサポートしており、オリジナルのRAWカメラファイルから直接最終出力できるため、RAWファイルを通常のビデオファイルと同様に素早く編集して、高いクォリティの第1世代マスターを作成することができる。

 また、同アップデートの新機能には、Blackmagic Cinema Camera EFやBlackmagic Production Camera 4Kなど、EFレンズマウント対応カメラ用の改良版レンズコントロールも含まれている。これにより、ユーザーはアクティブ方式のEFレンズを使用する際にフォーカスボタンを押して自動フォーカスが可能となり、カメラはイメージの中心を数学的に分析してフォーカスを合わせ、最大限のシャープネスが得ることができる。なお、フォーカスボタンが自動フォーカスに使用されることとなったため、フォーカスピーキング機能を有効にするにはフォーカスボタンを2回押す形に変更された。

 フォーカスピーキングの表示も改善されており、正確でシャープなフォーカスをマニュアルで合わせられる。フォーカスピーキングは緑色で表示されるため、確認も簡単なほか、エッジピーキングを生成するフィルターも向上しており、より正確な検出・表示で最大限のシャープネスを実現している。さらに、ユーザーの要望に応じてアイリスコントロールも改善されており、撮影時と再生時で同じ設定が保持される。

 オリジナルのBlackmagic Cinema Cameraシリーズにも、オーディオ性能の向上や、今回新しく書き換えられ品質がさらに向上したディベイヤー処理など、大幅な改善が図られている。新しいディベイヤー機能によって、ユーザーはProResやDNxHDなど通常のビデオファイルに収録する際に、よりシャープでクリーンなイメージが得ることができる。ちなみに、このディベイヤー処理機能には、DaVinci Resolveのアルゴリズムが採用されている。また、オリジナルのBlackmagic Cinema Cameraでは、1600 ISOで撮影する際のダイナミックレンジも向上している。

 また今回のアップデートでは、最新のインターフェース、新しいフォーカスピーキング機能、ディベイヤー品質の向上、シグマやパナソニックLumixレンズなどアクティブ方式MFTレンズサポートの追加など、Pocket Cinema Cameraの改善も含まれている。


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