Autodeskがビジュアルエフェクト&ビデオ編集ソフトウェアの2015バージョンを発表


 Autodeskは4月8日、2014 NAB Showにおいて、プロフェッショナル向けビデオ編集ソフトウェア最新版「Smoke 2015」およびVXFソフトウェア最新版「Flame 2015」を発表した。

 Smoke 2015では、ユーザーからの要望が高かった新しいクリエイティブ ツール群を搭載。Timeline FXの再設計を行い、セグメントベースのエフェクトとしてAction 3Dコンポジティング環境に直接アクセスできるなど、新しいエフェクト機能を追加したほか、タイムラインに統合された3Dトラッカーを使用して、カットごとのオリジナルのカメラ動作との調整が可能となっている。

 また、Apple Final Cut ProX向けにXMLワークフローを強化し、より多くのタイムライン/エフェクトのメタデータを保持可能となり、編集からエフェクトへの変換をさらに効率化。QuickTimeメディアファイルを添付した形で、Smoke シーケンスをXMLフォーマットにエクスポートすることも可能となった。

 そのほか、OS X Mavericksを搭載した新しいMac Proへの対応と最適化がなされており、さらにBlackmagicDesignのDeckLinkやUltraStudioのサポートに加え、AJA Video Systems向けに拡張されたビデオI/Oサポートにより、 デュアルストリームのステレオスコピック(立体視)出力も実現している。

 Smokeは、この 2015バージョンより販売形態が変更される。ユーザーが都合のよい購入方法を選択可能な、一定期間利用できるライセンス形態「Desktop Subscription」(旧名称:レンタル プラン)を導入し、5月8日より提供が開始される。これに伴って従来の永久ライセンス販売は終了となる(現在SmokeのSubscription契約をしているユーザーには、2015バージョンの永久ライセンス版が提供される)。

 一方、Flame 2015では、新しいクリエイティブツールの搭載、より高速なパフォーマンスの提供、 エンドツーエンドの4K/Ultra HDワークフローの対応により、ハイエンドなポストプロダクションのニーズに対応する。カラーグレーディングソフトウェアLustreを組み合わせたパッケージであるFlame Premiumも2015バージョンとなり、サポートアプリケーションのFlareおよびFlame Assistが新たに同梱されることになった。

 新搭載のクリエイティブツールとしては、3Dシェイプ、レプリカが挙げられる。レプリカはActionに追加された新しいクリエイティブツールで、3Dシェイプなどの単一のクローン オブジェクトを使って、カスケード効果を容易かつインタラクティブに作成/操作し、 アニメーションを表示することが可能。
 そのほか、マッチボックスが強化され、タイムラインのショットやトランジションにマッチボックス効果を直接追加し、パッケージングや暗号化によりシェーダーコードを保護することが可能となっている。

 またFlame 2015では、Flameを稼働させるワークステーションに2枚目のGPUカードを追加することが可能となった。Background Reactorにより、ショット、シーケンス、バッチ設定を2枚目のGPUに送ることで、フォアグラウンドでは別のタスクをインタラクティブに処理し続けることができ、結果としてレンダリングの高速化を実現している。

 4K/Ultra HDワークフローの対応については、業界標準の4Kフォーマットをサポートし、ACESやREC-2020の色空間による精度の高い色管理のほか、4K/Ultra HD素材のSDI出力による50p/60pでのリアルタイムモニタリングと再生も実現する。

Autodesk Smoke 2015 Desktop Subscription版の価格
・1カ月(ベーシックサポート付き);¥3万2000(税別)
・3カ月(ベーシックサポート付き);¥8万(税別)
・1年(ベーシックサポート付き);¥25万5000(税別)
発売:2014年5月8日
URLhttp://www.autodesk.co.jp


同カテゴリーの最新記事