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Avid Vitamin

vitamin-013

空を青く!

空が青いと気持いいものです。ですから、曇りの屋外ロケ素材はかならずといって良いほど、ディレクターから「空を青くして!!」と頼まれます。そのほかにも、青空だけど青みが足りないときにも「空を青くして!!」とリクエストを受けます。

空を青くするには、いろいろな方法があると思います。私もいくつかテクニックを知っています。ここではそのうちの1つの方法を説明しましょう。

なお、ここで紹介する方法は自己流です。だからちょっとエレガントさが足りないところもあります。「こうしたほうがもっといい!」というヒントがあればぜひ教えてください。

ところで、説明の前に注意したいことがあります。それは、上に書いたように空を青くする方法には何とおりもの方法があります。実は、これらの方法は、ある映像にはとても有効でも、別の映像ではまったくNG...というように映像の選り好みが強い方法ばかりです。ここで紹介するvitaminテクニックも少しばかり使える映像に制約があります。このテクニックを使われる場合は、それぞれのみなさんが創意工夫してください。

  • テクニック名:『カラーオフセットによる青空カラーコレクション
  • 対象者:職業的エディター(ディレクターは不要です)
  • 便利度(5段階):★★★★★
  • 難易度(5段階):
  • 適用バージョン:Symphonyのみ

手順

このvitaminテクニックは、サンプル画像のように、空が一様に曇っていて、空以外に空のルミナンスレベルの異なる被写体が映っているだけの映像に最も有効なテクニックかなと思います。なお、このテクニックはSymphony限定...Symphonyのカラーコレクションツールを使います。


これがサンプル画像です。これから、桜の奥にある空を青くします

さて、始めましょう。カラーコレクションモードに入ったら、"HSL"にある"Hue Offset"タブを開きます。


Symphonyのカラーコレクションツールをオープンします

このvitaminテクニックの基本的な考えは、「空と同じ明るさのレンジの色味を青くする」です。
サンプル映像の場合、手前の桜より空のほうがルミナンスレベルが高いので、"ハイ"レンジを使って空を青くします。


高域のカラーホイールを青色にずらします

カラーホイールは左から"低域"、"中域"、"高域"、そして"マスター"の順で並んでいるので、左から3番目のホイールの十字カーソルをシアン/ブルー側に移動します。


オリジナル映像に比べ、全体が水色に染まりました

カラーオフセットによって上図のとおり空が水色に染まります。ですが、同時に桜の花びらにも水色がのってしまっています。これは"高域"レンジ帯域に桜の花びら(の明るさ)も含まれているからです。そこで"高域"レンジ幅を調整して、空のみが"高域"に含まれるように調整します。

"高域"レンジ帯域の変更は"Luma Ranges"で行います。


"Luma Ranges"タブを開くとそれぞれの帯域を決めたカーブが表示されます。ツール左側の"Hilights"が選択されているため、カーブも高域レンジが白くハイライトしています

"Luma Ranges"タブを選択すると、3つのカーブが現れます。このカーブは低域、中域、高域のレンジを表しています。
「空の帯域を含み、桜の花びらは含まない」ことは、高域レンジを狭めることで実現します。こんな感じです。

高域レンジカーブの変更によって、下図のように空だけが青くなりました。サンプルでは、さらにサチュレーションを増して、桜の花の色味を増しています。


図の下半分がオリジナル、上半分がカラコレ後の映像です。

いかがですか。カラーレンジをうまく調整することによって、空を青くすることができました。
なおこの方法は、こんな空と雲の画像でも有効です。


オリジナル映像


カラコレ後の映像

ただしこの画像の場合、青空は中域レンジでカラー補正します。こんな感じです。


この画像の場合、中域のカラーオフセットを変更します

中域レンジのカーブはこんな感じでしょうか。


レンジカーブは対象外のオブジェに乗ってしまった色味を見ながら、帯域を変更します

この「青空と雲」の映像の場合、実はもっとお手軽で簡単なカラー補正があります。がそれはまたつぎの機会ということで...

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