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DSマスターへの険しい道のり~MCエディターS原の苦悩と歓喜

第17回 DSのキーイング・その2~マルチキーイング合成

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本ブログは、リストラの危機を目前にしたMC系ノンリニア(しか使えない)中年オジエディターが、一念発起、四苦八苦・七転八倒しながらも、一発逆転を夢見ながらAvid DS使い(DSマスター?)への棘(いばら)の道を彷徨い続ける物語である...

前回、キーイングの基本を修得したS原氏でしたが、またまた届いたマエストロの課題に四苦八苦しているようです...

(編集部:A部)

某月某日 秘伝!! DSのキーイング・その2

首チョンパの画像を見ながら、DSマエストロN岡氏の言葉を思い出しました。

「クォリティレベルの高い合成を行う場合、Keyerは多重に使うのが普通です」

...そうか。
この画像は、首の上下で2つのキーヤーを使ってるんですね。それがわかるようにわざと首チョンパにしてるんですね。

で、2つのキーヤーを使って合成する方法を考えてみました。

方針はこんな感じです。

  • ソース画像を領域ごとマスクで分割する
  • それぞれの領域ごと"Blue-Green keyer"でキーイング

いやあ、わずか2行の簡単な文章ですが、これをDSで実現するのがわからなくて、わからなくて...。また締め切りを1週間過ぎてしまいました。
そんなわけで以下に紹介するツリーはやっと組み上げることができた、汗と涙の結晶です。

スタートはここから始めます。

これは、グリーンバック映像からコンポジットコンテナを作成し、ツリービューに背景映像をドロップした状態です。背景映像はこれまでと同じ雲の映像です。

まず、
・ソース画像を領域ごとマスクで分割する
を実現します。

エフェクトプリセットをいろいろ探し回り、テストしたところ"Blue-Green keyer"と同じカテゴリーにある"Matte"エフェクトが上の目的に叶うエフェクトだということがわかりました。

これです。

こちらをツリービューにドロップします。

グリーンバックの映像を"Matte"エフェクトの入力に、"Matte"エフェクトの出力を"Output"に接続します。
"Matte"エフェクトの機能をいろいろ調べると、どうやら"Shapes"タブで自由な形のマスクを切ることができます。そこでいまは、楕円を選択して被写体の周りを囲んでみました。

それがこちらです。

この"Matte"エフェクトが機能しているかを確認するためには、さらに図にツリービューを追加し、背景映像とグリーンバック映像を合成すればいいはずです。
ツリーはこんな感じになります。

ところが、ツリーを接続した途端、画面表示はこんなふうになってしまいます。

このマスク範囲を正しく反転するには、"Matte"エフェクトの最下部の"Fill Inside"と"Fill Outside"を調整し、"Fill Inside"を100、"Fill Outside"を0に変更しなくてはなりません。

実は、こちらのスライダーが見つからなくて、私はハマってしまいました。

この画像をつくるのに2週間(!)かかりました。本当に悩みました...。

それはともかく、さらにもう1つ"Matte"エフェクトを追加して、2つの"Matte"エフェクトで被写体を分割したのが、こちらです。

なお、"Composite"エフェクトはデフォルトでL1(Back)、L2インプットしかありませんが、入力を追加することが可能です。
入力チャンネルを追加するには、"Composite"エフェクトのコンテクストメニューから、"Add Input"を実行します。

これで最初の作業は完了しました。つぎは、
・それぞれの領域ごと"Blue-Green keyer"でキーイング
ですので、各"Matte"エフェクトの出力にそれぞれ"Blue-Green keyer"を接続すれば作業は完了です。

あれ??? "Blue_Green keyer"のキーカラーを指定した途端、彼女の全身が現れてしまいました。一体どうして?

また、ここでハマるのか...と力が抜けそうになりましたが、今回のトラブルはあっさり解決しました。

"Blue-Green Keyer"の"key"タブにある、"Keep Original Alpah"のチェックをオンにすると、"Matte"エフェクトで設定したマスクが正しく適用されました。なるほど、アルファチャンネルをエフェクト間で連結するとき、このチェックを忘れないようにしなくてはならないわけですね。

"Composite"エフェクトのエフェクトパレットはこんな感じです。L2とL3のマスクを見ると"Matte"エフェクトと"Blue-Green Keyer"から正しくマスクが作られていることがわかります。

と、ここまできて「はた」と気がつきました。

実は、"Blue-Green Keyer"にも"Shapes"タブがあり、"Matte"エフェクトと同じパラメーターを設定することができます。

左が"Matte"エフェクト、右が"Blue-Green Keyer"エフェクトの"Shapes"タブです。ひょっとして、"Matte"エフェクトは省略できるのでは?

そこで、"Blue-Green Keyer"の"Shape"タブで矩形を設定したところ、下のように"Blue-Green keyer"のキーイングによるマスクが失われてしまいました。

が、この問題は、"Shape"タブの"Composite Method"を変更してやれば解消します。

これで、"Blue-Green Keyer"だけでマルチキーイング合成が完成しました。
...いやぁ、一時はどうやったらいいかまったくわからず、途方に暮れていました。
...解決してよかった...ほっとしています。

最後に、シェイプを変更し、髪の毛の部分と胴体部分の"Blue-Green Keyer"パラメーターを変えて合成してみました。前回の1キーヤーで合成した場合と比べ、髪の毛のあたりのヌケは明らかに今回のほうがキレイです。


2キーヤーでの合成


1キーヤーでの合成

最後のツリーを見ると、DSはキーヤーを自由に追加しやすくなっているなぁというのがよくわかります。
実際のキーイング作業を想像すると、最初は1キーヤーで合成を行い、ヌケの悪いところをShapeで分けてキーヤーを増やす...という感じになるんでしょうか。
いやぁ、今回は本当に勉強になりました。

どうやら、キーイングも無事終了となったようです。しかし、そもそも番組で『クロマキー合成をしなくてはならなくなってしまった...』という話だったはずですが...どうなったんでしょうか...

(編集部:A部)

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