5月14〜16日の3日間、東京ビックサイトで第10回データストレージEXPOが開催された。同展示会には毎年ストレージシステムの最新技術が集結するが、本年度は、「仮想化フェア」と名付けられた展示ゾーンが新設されるなど、ストレージの仮想化に大きな注目が集まっていた。その一方、従来から注目度の高いSAN/LANなどのネットワークシステムも進化し、存在感を示していた。
 |
| 第10回データストレージEXPO。出展企業は約70社 |
|
Isilon SystemsクラスタストレージシステムIsilon IQ
 |
| プレゼンテーションは毎回立ち見が出るほどの盛況ぶりを見せた |
|
 |
| Isilon IQ体験コーナーでは、高速アクセスや短時間でストレージ拡張が可能な点などをアピール |
|
アイシロン・システムズは、Isilon IQのプレゼンテーションを中心とした展示内容となっていた。プレゼンは、Isilon IQのストレージ拡張などのデモンストレーションを交えて1日に十数回行われたが、いずれの回も立ち見が出るほどの混雑であった。大手企業に採用された実績を多くもつほか、NBCの2008年北京オリンピック放送向けに採用されたことも手伝ってか、高い関心が寄せられていることがうかがえる。
デモンストレーションおよび体験コーナーでは、Isilon IQの特徴の1つである「短時間ストレージ拡張が可能」という点が強くアピールされた。デモでは、2Tバイト筐体×3台で構成されているクラスタシステムに、2Tバイト筐体をもう1台追加しストレージを拡張する実演が披露された。拡張にかかる時間は、約60秒という短さ。拡張作業中も、ストレージへのアクセスはもちろんデータのコピー/移動/削除も問題なく行え、また、拡張に必要とされる操作も簡単である。
Tiger Technology MetaSAN/MetaLAN
 |
| ビジュアル・プロセッシング・ジャパンは、ソフトウェアならではの柔軟性をアピール |
|
ビジュアル・プロセッシング・ジャパンは、Tiger Technologyのクロスプラットホーム対応SANソリューションMetaSANと、マルチポイントゲートウェイソリューションMetaLANを中心とした展示内容であった。
MetaSANはオープンプラットホーム対応のSANマネージメントソフトウェアであり、Windows/Mac OS/Linuxの混在環境に対応する、汎用のハードウェアを利用して運用できるというメリットをもつため、ユーザーの環境に合わせて柔軟なシステム構築が可能である。
MetaLANは、LANで接続されたクライアントマシーンにSANボリュームを公開するためのマネージメントソフトウェア。Fibre ChannelのポートをもたないノートPCからSANストレージを活用することを可能し、低価格で高速Ethernet環境が構築できる。また、MetaLANの負荷分散機能により、レンダリング速度を500%ほど向上できる点に来場者の関心が多く寄せられたという。
DataDirect Networks高速ストレージS2Aシリーズ
 |
| DataDirect Networks高速ストレージS2A9900 |
|
DataDirect Networksおよびシステムクリエイトブースでは、DataDirect Networksの高速ストレージS2Aシリーズ(S2A9900/9550)が展示された。S2A9900は現在、ソニーのノンリニア制作システムXPRI NSの共有コンテンツサーバーとして、また、ローカル局の送出サーバーなどとして使用されているという。
データダイレクト・ネットワークス・ジャパン担当者は、今後、コンテンツ共有サーバーとしての用途以外にも、2ラックで1.2Pバイトという容量を活かして、コンテンツの共有アーカイブディスクとしての使い方を放送分野で提案していきたいとしている。
4k非圧縮映像に対応可能な高速ストレージSuper RAID
 |
| コアマイクロシステムズ 4k非圧縮映像に対応可能な高速ストレージSuper RAID |
|
コアマイクロシステムズは4k非圧縮映像に対応可能なSuper RAIDを出展。本製品は、昨年のデータストレージEXPOでコンセプトモデルが展示され、昨年11月に発売開始された。
SuperRAIDは、3U/16HDDの構成で1.4Gバイト/秒のスループットをもつ高速RAIDストレージ。用途としては、非圧縮HD/2k/4k映像のキャプチャー、HD映像の共同編集、HPCサーバー/ワークステーションなどが挙げられる。転送速度12GbpsのSASと4Gbps Fibre Channel SANのハイブリッド接続を採用している。Fibre Channelポートは最大8ポートまで追加でき、SASからSuperRAIDにキャプチャーしたデータに対して複数端末からアクセス可能だ。
また、ほかの一般的ストレージでキャプチャーした場合、初めは順調でも、時間が経ってチェックするとドロップフレームが起きている例も多いというが、SuperRAIDは60時間くらい経ったとしてもドロップアウトなくキャプチャーできる。「4k環境はまだ必要ではないが、2k環境あるいは充分なHD環境構築の方法として検討したい」というポストプロダクションからの反響が多いという。