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Apple、サーバーアプリケーションFinal Cut Serverの出荷を開始

Appleは4月8日より、サーバーアプリケーションFinal Cut Serverの出荷を開始した。

同アプリケーションはNAB2007で発表され、昨年夏の発売が予定されていたもの。約半年遅れての発売であるが、日本での販売開始時期は未定となっている。価格は1サーバー/10クライアントライセンス版が$999、1サーバー/アンリミテッドクライアントライセンス版が$1999。

 

Final Cut Serverは、デジタルアセット管理とワークフローの自動化を行うソフトウェアである。Final Cut Server導入の大きなメリットとしては、複数のスタッフが存在する制作過程において、アセット管理の手間を大幅に省略できることと、プロジェクトやメディアの引き継ぎ・共有がスムーズ行えるようになる点だろう。

■アセット管理の自動化

Final Cut Serverの主な機能の1つは、アセットのカタログの自動作成機能である。

まず、デジタルアセットを自動検出する。これはFinal Cut Serverセットアップ時に、ネットワークドライブ/ボリュームにある関連フォルダや、外付けHDDなどのディレクトリを指定すれば、その指定領域を定期的にスキャンし、記録されたアセットを自動的に検出する、というものだ。

幅広いフォーマットをサポートしているため、Final Cut Studioプロジェクトファイルやビデオ/オーディオクリップはもちろんのこと、プロジェクトプランや予算、撮影リスト、スクリプト、ストーリーボードなど、あらゆるデジタルアセットが対象になる。

検出後は、アセットタイプを特定し、メタデータを取り込んで自動的にカタログを作成する。業界標準となっているほとんどのメタデータ(QuickTime/IPTC/XMP/XMLデータ)を抽出して取り込めるため、カタログ作成時のデータ入力時間を削減できる。また、メタデータのフォーマットが異なる場合でも、フォーマット変換機能が搭載されているので、カタログデータに一貫性をもたせることが可能だ。

ビデオクリップのカタログが作成された場合は、低解像度の閲覧プロキシ、ポスターフレーム、サムネールも一緒に生成されるようになっている。そして、閲覧プロキシの生成と同時に、Final Cut ProプロジェクトのApple ProRes 422編集プロキシを作成するような設定も可能である。

オリジナルアセットとカタログは常にシンクされるため、アセットを更新したり移動させたときも、混乱なく、スムーズな作業が可能であろう。

また、アセットの検索やプレビュー、アセットへのアクセスがスピーディーに行えるよう、さまざまな機能が搭載されている。

関連するアセットを同一プロダクション(バーチャルのコンテナ)に入れるとグループ化できるため、進行中のプロジェクトにおけるステータス追跡などが簡単に行える。なお、作成したプロダクションは共有可能だ。

検索機能は、Spotlight形式の検索フィールドにテキストを入力する基本検索のほか、メタデータフィールドをもとに、ポップアップメニューで検索フィルターを選択できる拡張検索オプションも用意されている。外部ディレクトリや階層深くのアセットへのアクセスも容易だ。

■ワークフロー自動化ツール

自動化の基本機能は、「監視と対応」である。「どこの」「なにを」「いつ」監視するか、そして「どうするか」を設定すれば、Final Cut Serverはそれに従う。

その設定は、テレビ局/ビデオ制作/映画ポストプロダクションなどタイプ別にワークフローテンプレートが用意されているので、選択するだけでいい。もちろんカスタマイズも簡単に行える。

さらに、作成したタスクの実行順序を定義すれば、大型ワークフローも自動化できる。たとえば、プロダクションの全段階を追跡し、関係する全スタッフにアセットの準備完了をE-mailで瞬時に通知する、というような大規模なワークフローも実現可能だ。

■シームレスな連携が可能

複数のFinal Cut Proエディターとの作業や、ほかのFinal Cut Studioアプリケーションとの連係もシームレスに行える。

1つのプロダクション内に複数のプロジェクトを作成すれば、同一プロジェクトに対して複数エディターが同時に作業できるようになる。このときは、すべてのプロジェクトが同じ参照アセットを共有しているため、追加のコピーやストレージは必要ない。そして、シーケンスが終了したら、それぞれのプロジェクトを1つのマスタープロジェクトにまとめればいいので、とくに制作スケジュールがタイトなときなどは、たいへん有効だろう。

ほかのFinal Cut Studioアプリケーションとの連係もスムーズだ。たとえば、Final Cut ProとMotionを並行して使用する場合、MotionのプロジェクトがFinal Cut Serverにチェックインすると、その作業結果がすぐFinal Cut Proに反映され、タイムラインのアセットが瞬時に更新されるなど、1台の端末で作業している場合と同じように連携できる。

■マルチフォーマット出力機能

Final Cut Serverには、エンコード処理アプリケーションCompressorが同梱されている。Final Cut ServerからCompressorの設定にアクセスすれば、エンコード処理やフレーム変換処理を自動化できる。

サポートフォーマットは、MPEG2、H.264、Apple ProRes 422などのQuickTimeフォーマット。また、TelestreamのEpisode Proプラグインを追加すれば、VC-1、WMV、GXF、FLVフォーマット、High Profile H.264にも対応する。

Final Cut Serverがもつこれらの機能やパフォーマンスを充分引き出すには、SANなどの高速ストレージが必須だと考えられる。ただ、端末はMacBook Pro~Xserveまで、規模を問わずに利用できるうえ、Mac/Windows両OSをサポートしていることもあって、ユーザーの環境に合わせた柔軟なシステム構築/運用が期待できるだろう。

■価格

  • 1サーバー10クライアントライセンス版:$999
  • 1サーバーアンリミテッドクライアントライセンス版:$1999

■製品ページ

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